扁桃体と前頭前野の関係性 〜不安のメカニズム〜
本日は施術やヨガの合間にも
お話しをシェアさせていただきましたが
大切な解説なので
今の段階レベルでまとめておきます😊
扁桃体と感情、前頭前野の関係性に
ついてです。
不安や恐怖の
思考パターンは
扁桃体とホルモンが関係しています。
扁桃体は側頭葉の内側の構造であり
大脳辺縁系とよばれる情動に関連する
回路の主要な構成要素のひとつです。
特に恐怖や不安といった
マイナスの情動に深くかかわる
神経細胞です。
非常に原始的で本能のままに
情動を起こす中枢です。
なにかの刺激を受けたり
見たり 聞いたり
あるシチュエーションに出くわしたとき
危険だ!
死ぬかもしれない!
見捨てられるぞ!
脅かされるぞ!
失うぞ!
傷つくぞ!
こういった感情が
一気に暴走する展開をみたときは
この扁桃体によって
過剰反応していることが
実は多いのです。
“このシチュエーション”
になると
なんだかいつも 不安が起きやすい。
身体がいつもこわばる。
そういった
恐怖を感じやすい情景や刺激って
だれでもあると思うんです。
扁桃体は
生存本能第一主義。
どんなちいさなきっかけでも
危険を察した瞬間には
ぴーぴー ぴーぴー
警告音をならす
こころの暴走族のようなものです。
繰り返してしまう
恐怖の思考パターンは
ここから作られていています。
傷つかないように
徹して身を守る爬虫類の本能です。
扁桃体が仕掛ける
自作自演の恐怖のドラマを
パターン化させ、
海馬の記憶のはたらきが相まって
思考パターンと現実の反映が
いつも繰り返されてしまうんです。
そんなときに
活躍するのが前頭前野。
前頭前野がよく活性化されているときは
扁桃体の反応に
バランスよくブレーキをかけ、
理知的に調整してくれるのです。
ストレスが増えると
この前頭前野のはたらきが鈍くなります。
扁桃体が肥大化します。
そうすると
扁桃体は過剰反応をとめられなくなり
「不安や恐怖に対処せよ」という指令が
視床下部に伝達され、
副腎から
ストレスホルモンと呼ばれる
コルチゾール、アドレナリン、ノルアドレナリンなどのホルモンが分泌されます。
血流に乗って全身にわたり
臓器や自律神経が様々な反応を起こすのです。
身体が緊張したりこわばったりするのは
交感神経が過多に向かう
そこからきています。
こころと身体は
繋がっています。
ヨガや瞑想、
からだを緩めること、呼吸法は
前頭前野を活性化し
肥大化した扁桃体を沈静化させるという
検証が出てきています。
富山大学の高雄先生、
中部科学技術センターの皆様と
現在、
ここの接点のワークと生体反応を調べる
プロジェクトがすすんでいます。
科学的にこころや脳を理解してゆくことで
ここまでわたし自身、
楽になるとは思いませんでした。
ネガティブな感情が沸き起こる原因も、
こころと身体の機能、
両面から根本を辿ってゆくことで
随分と楽になるものです。
扁桃体は
ものごとを評価するときに
興奮します。
比較や判断、
評価や良い悪いでの
脳の使い方はときに
扁桃体を興奮させ、
不安やノルアドレナリンの過剰分泌を
促します。
扁桃体は
本来、生命の危機を回避してくれる
素晴らしい機能を担っています。
扁桃体と仲良くするには
扁桃体のはたらきを
純粋な赤ちゃんのように
純真なかたちに戻してあげることが
大切です。